Assembly: FVILdevice (in FVILdevice.dll) Version: 3.1.0.0 (3.1.0.5)
Syntax
C# |
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public class CFviVideoFVC08 : CFviVideo |
Visual Basic |
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Public Class CFviVideoFVC08 Inherits CFviVideo |
Remarks
PCI Express×4 仕様 カメラリンク対応画像入力ボード(FVC08)を操作する為のクラスです。
FVC08 は、カメラリンク、Base Configuration×4ch(SDR)の画像入力ボードです。
■ トピック
- FVC07からFVC08 移行時の注意点1 -
- FVC07からFVC08 移行時の注意点2 エンコーダをご使用の方へ -
- 接続方法 -
- 使用ボードの指定 -
- チャネルの指定 -
- カメラ設定ファイルのロード -
- 画像取り込み方法(単発取り込み) -
- 画像取り込み方法(連続取り込み) -
- トリガ動作 -
- ラインセンサ画像入力 -
FVC07からFVC08 移行時の注意点1:
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カメラ設定ファイル形式変更
FVC07のカメラ設定ファイルは、iniファイル形式でしたが、FVC08ではxml形式に変更になります。 - -
カメラ側の設定について
FVC07ではカメラメーカー提供のツール等でユーザがカメラ側の設定を行います。
FVC08のカメラ設定ファイルの規定値では、SDK側がカメラにコマンドを送信し、カメラの設定を行います。
具体的には、LoadIniFile(String) と Trigger で、カメラにシリアルコマンドを送信します。
LoadIniFile(String, Int32) の第二引数の規定値は-1: カメラ設定ファイルの[Base]SendCommandEnableに従うです。
ユーザがカメラ設定を行う場合、カメラ設定ファイルの[Base]SendCommandEnableを 0:カメラコマンドを送信しない にするか、 LoadIniFile(String, Int32) の第二引数を 0:送信しない でコールしてください。[Base]SendCommandEnable詳細:
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0:送信しない 1:送信する 2:自動モード(Windows:送信しない Linux:送信する -
トリガサイクルタイム(TriggerCycleTime関数)の仕様変更
FVC07では、TriggerCycleTime modeによりトリガサイクル間隔の設定方法が異なりました。
FVC08では、TriggerCycleTime ではmodeの概念を無くし、トリガサイクル間隔のみを設定するように変更になりました。
トリガサイクルタイムについては後述する【連続取込時のトリガサイクルタイム】をご参照ください。
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FVC07 から仕様変更になった関数一覧-
メソッド名 内容 詳細 Trigger トリガモードの変更 FVC07では複雑だった外部トリガモードの連続取込を単純化しました。
FVC07
・0:ノーマルモード
・1:内部トリガ 連続取込時、CycleTime間隔で取り続ける。
・2:外部トリガ 連続取込時、エリアカメラのときフレーム毎に外部トリガ待ち。ラインセンサカメラのとき、CycleTime間隔で取り続ける。
・3:外部トリガ2 連続取込時、エリアもラインセンサも1度の外部トリガ入力後、CycleTime間隔で取り続ける。
・4:外部トリガ3(ボードリビジョン4以上) 連続取込時、ラインセンサカメラ(エンコーダ未使用時)、フレーム毎に外部トリガ待ち
FVC08
・0:ノーマルモード
・1:内部トリガモード 連続取込時、CycleTime間隔で取り続ける。
・2:外部トリガモード 連続取込時、フレーム毎に外部トリガ待ち状態になる。
・3:外部トリガリトライモード 連続取込時、1度の外部トリガ入力後、CycleTime間隔で取り続ける。SendData(シリアル通信クラス) シリアル通信データ FVC08では、多様なシリアル通信の仕様に対応するため、受信データをすべて返します。先頭と終端につける記号(STX,ETX,CR/LF)も破棄しません。
FVC07
・受信データの先頭と終端につける記号は自動的に破棄されます
FVC08
・受信データの先頭と終端に付加された記号も返しますConfiguration コンフィグレーション Base Configurationの値が異なります
FVC07
・0:Base Configuration
・1:Medium Configuration
・2:Full Configuration(8bit)
・3:Full Configuration(10bit)
FVC08
・0:PoCL-Lite(未対応)
・1:Base Configuration -
CFvVideoFVC07クラスにあって、CFvVideoFVC08クラスにない関数一覧-
メソッド名 内容 詳細 LateDMA LateDMAの設定 FVC08は機能自体ありません。 MaskLineNum トリガマスク期間 FVC08はTriggerMaskTime()()()()でトリガマスク期間の変更可能。
但しユーザ側で特に変更する必要はありません。SimTrigger 同時トリガの設定 VC08では、内部トリガチャネル(IntTriggerCH)、外部トリガチャネル(ExtTriggerCH)の選択で同時取込が可能。
詳細は後述の [FVC07からFVC08 移行時の注意点1]-[チャネル間の同時取込について] を参照EventMask/NotifyEvent/QueryEvent 待機イベントの設定、イベント待機 FVC08では、WaitEvent(Int32, Int32)でイベント待機が可能。 Abort/SizeInRxQueue/SizeInTxQueue
NotifyEvent/QueryEvent(シリアル通信クラス)Sio関連の関数 FVC08では、機能自体ありません。 StartAbsEncoder/ClearEncdCounter
ClearMatchCount/ClearOverFlow
ClearUnderFlow/EncoderClear/ClearMatchCountエンコーダ関連の関数 FVC08では、StartEncoder()()()()/StopEncoder()()()()//ResetEncoder()()()()に変更。
詳細は後述の [FVC07からFVC08 移行時の注意点2 エンコーダをご使用の方へ]-[絶対位置エンコーダ操作関数名の変更] を参照 -
シリアル通信について
仮想シリアルCOMと、SDKのシリアル通信は同時にオープンはできません。
規定値では、LoadIniFile(String) と Trigger で、カメラにシリアルコマンドを送信しますが、
その際、カメラメーカー提供のツール等で仮想シリアルCOMがオープン済みであると、エラーコード : FVIL.Video.ErrorCode.SIO_FAILED_TO_OPEN が発生し、シリアル通信に失敗します。
また、 CFviSioFVC08.Open で、シリアルポートがオープン済みのときや、 Trigger でモードを変更時も、仮想シリアルCOMはオープンできません。
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ユーザ側でカメラ設定を変更する際の注意点
カメラ設定ファイルロード後( LoadIniFile(String))に、カメラメーカー提供のツールや、シリアルコマンドで、以下の操作をしたときは、PLLReconfig()()()() をコールし、クロックの再生成をしてください。
・カメラ電源を一旦OFFにしたとき
・カメラクロックを変更したとき
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チャネル間の同時取込について
FVC07では、SimTrigger modeを1にすると、チャネル間のトリガが共有されました。
FVC08では、IntTriggerCH 、ExtTriggerCHで内部/外部トリガの入力チャネルを設定することにより同時取込が可能です。
例えば、CH0からCH2をCH0の外部トリガで同時取込をする場合、CH0からCH2を外部トリガモードに設定後、以下のように設定します。
1.CH0の ExtTriggerCH は規定値(-1:カレントチャネル)のまま
2.CH1の ExtTriggerCH を規定値(-1:カレントチャネル)からCH0に変更
3.CH2の ExtTriggerCH を規定値(-1:カレントチャネル)からCH0に変更
4.CH0~CH2をそれぞれ取り込み開始すると、外部トリガ待ち状態。
5.CH0の外部トリガ入力端子にトリガ入力。トリガ入力した時点で、CH0~CH2が同時に取込される。
注意事項1:トリガ入力チャネルを自チャネルから他チャネルに変更すると、自チャネルのトリガ入力は受け付けることができなくなります。
注意事項2:外部トリガ入力時、外部トリガ入力を選択したチャネルのExtInControlMode=1:Grab連動制御のとき、取込を開始しないと外部トリガは受付けません。詳細は、SetParam(String, Object) の [外部トリガ入力制御モード(ExtInControlMode)]についてを参照してください。 -
FVC07からFVC08 移行時の注意点2 エンコーダをご使用の方へ:
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エンコーダ入力チャネルについて
FVC07では、取込チャネルと、エンコーダ入力チャネルが固定で結びついていました。(取込チャネル0=A#0、B#0、Z#0 取込チャネル1=A#1、B#1、Z#1)
FVC08は4つの取込チャネル数に対し、エンコーダ入力数は2です。
FVC08のカメラ設定ファイル[Encoder]ENCSignalSource はエンコーダ入力チャネルの設定を行うパラメータで、規定値は 0:A#0、B#0、Z#0(エンコーダ入力チャネル0) です。
規定のカメラ設定ファイルをロードすると、すべての取込チャネルはエンコーダ入力チャネル0と結びつきます。
エンコーダ入力チャネル1からエンコーダ入力したい場合は、カメラ設定ファイルの[Encoder]ENCSignalSourceを1:A#1、B#1、Z#1(エンコーダ入力チャネル1) にするか、
EncoderParam Signalsource パラメータを1:A#1、B#1、Z#1 にしてください。
FVC07のEncoderParam では、CFviEncoderParam2 でしたが、
FVC08のEncoderParam は、CFviEncoderParam3 を使用します。 - -
絶対位置エンコーダ操作関数名の変更
FVC07では、絶対位置エンコーダのとき、StartAbsEncoder(Boolean) でエンコーダ開始、停止を操作していましたが、
FVC08では、StartEncoder()()()()StopEncoder()()()()ResetEncoder()()()() でエンコーダを操作します。
FVC07の ClearXXXXXX 関数は、ResetEncoder()()()() に統合されました。
FVC08は、多様なエンコーダの使用方法に対応するため、取込動作とエンコーダ動作を別々に操作できるようになりました。
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エンコーダと取込動作の分離
FVC08は、多様なエンコーダの使用方法に対応するため、取込動作とエンコーダ動作を別々に操作できるようになりました。
FVC07では、取込開始後にエンコーダが動作しますが、FVC08では非取込時にも、エンコーダを動作させることが可能です。
相対値エンコーダー選択時、EncoderActModeは規定値の 0:FVC07互換モード で動作するので、別々に操作する必要はありません。
絶対値エンコーダー選択時、FVC07と同等のタイミングでエンコーダを動作させるには、取込開始後に、エンコーダ起動トリガを入力してください。
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接続方法 :
FVC08 では、CH0からCH3 のすべてに接続することが可能です。 この際、CH0からCH3 は非同期で使用することが可能です。 また、CH0からCH3 は同じカメラである必要はありません。 CH0からCH3 にカメラを4台接続する場合は、 必ず、CFviVideoFVC08 のインスタンスが4つ必要となります。 同一カメラを4台接続する場合にも CFviVideoFVC08 のインスタンスは4つ必要で、 チャネル毎にオープンする必要があります。
使用ボードの指定
FVC08が複数枚装着されている画像処理装置の場合、 FVC08上のディップスイッチによるID指定(SW1)と Open(Int32, Int32)のID指定での組み合わせでオープンされるボードが決定します。
※注) FV2340などの画像処理装置において、複数枚のFVC08が搭載されて出荷される場合、 ID は 0, 1, 2... と順番に割り振られて出荷されます。
Open(Int32, Int32)のid引数で、-1を指定した場合、 オープン可能な FVC08 の中でディップスイッチの ID が最も若いものをオープンするという意味になります。 ID=0~15 を指定した場合、その値と同じディップスイッチ ID の FVC08 をオープンします。 指定した ID と一致するFVC08がオープン不可能だった場合、エラーが返されます。
チャネルの指定:
チャネルの指定はボードオープン時に行われ、 Open(Int32, Int32)のch引数で、 -1 を指定した場合、オープン可能なチャネルを CH0 → CH3 に探すということを意味しています。 CH=0~3 を指定した場合、その値のチャネルをオープンします。 指定したチャネルが既にオープン済みの場合、エラーが返されます。
カメラ設定ファイルのロード:
ボードオープン後は、LoadIniFile(String) で対象カメラのカメラ設定ファイルをロードしてください。
規定値では、カメラ設定ファイルロード時に、カメラにシリアルコマンドを送信し、カメラ側の設定を行います。
《重要》
FVC08は、規定値で、SDK側でカメラにシリアルコマンドを送信し、カメラ側の設定を行います。
カメラ設定ファイルロード後( LoadIniFile(String))に、カメラメーカー提供のツールや、シリアルコマンドで、以下の操作をしたときは、PLLReconfig()()()() をコールし、クロックの再生成をしてください。
・カメラ電源を一旦OFFにしたとき
・カメラクロックを変更したとき
画像取り込み方法(単発取り込み):
単発取り込みとは、カメラから1フレーム入力することです。
GrabImageSync(CFviImage) は、 画像を 1 枚取り込むための関数です。 GrabImageSync(CFviImage) 呼び出し後、 画像取り込みが完了するまで、関数から抜けてきません。
GrabImageASync(CFviImage) は、 画像を 1 枚取り込むための関数で、 GrabImageASync(CFviImage) 呼び出し後、 即関数から抜けてきます。 GrabImageASync(CFviImage) は、 画像取り込み中に別の操作を行うことが可能です。 画像取り込みが完了したことを確認するために、 GrabWait()()()() または GrabStatus を使用します。
前者は、取り込みが完了するまで戻ってきません。 後者は、現在の取り込み状況を調べ、現在取り込み中なのか、取り込みが完了したのかを取得できます。 両関数ともの他の画像入力ボードでも実装されており、もっとも使いやすい画像取り込み関数です。 しかしながら、画像メモリのロックを画像入力ごとに行うため、 大きな画像サイズの場合、オーバーヘッドが生じてしまう場合があります。
画像取り込み方法(連続取り込み):
連続取り込みとは取り込み開始時点からフレーム抜けすることなく、連続で画像を入力することです。 CFviContinuousGrabFVC08 は連続取り込み機能をパッケージングしたクラスです。 このクラスの ContinuousGrab プロパティから 連続取り込みクラスのインスタンスを得る事ができます。 取り込み枚数を 1 枚にすることで、単発取り込みを行うことが可能です。 実際に使用する際は、画像メモリのロック→連続取り込みの開始→取り込み完了待ち→画像メモリのアンロックという手順 を踏まなければなりません。
- FVC08をオープン(Open()()()())し、カメラ設定ファイルをロードします。 -
- 取り込み先の画像オブジェクトのコレクション(List)を Images プロパティ に設定します。 各画像オブジェクトの画像サイズ、BPP、画像タイプを調整しておいてください。 画像メモリのサイズ変更は、 ChangeImageSize(CFviImage) をご利用ください。 -
- MemoryLock(UInt32) メソッドで、取り込み先の画像メモリをロックします。 -
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連続取り込みを実行します。
- 同期取り込み(GrabSync(UInt32))の場合、 画像取り込みが完了するまで待機します。 中断するには、 StopCapture()()()() または AbortCapture()()()() を使用します。 -
- 非同期取り込み(GrabASync(UInt32))の場合、 画像取り込みの完了を待たず、即時 制御が戻ります。 画像取り込みが完了したことを確認するために、 GrabWait()()()() または GrabStatus を使用します。 -
- 画像取り込みが終了し、画像メモリのロックが必要なくなった場合は、 画像メモリのアンロック(MemoryUnlock()()()())を 行ってください。 尚、ロックされたまま、画像入力ボードをクローズした場合、自動的にアンロックを行うようになっています。
【連続取り込み開始までの手順】
【連続取り込み中の動作】
トリガ動作:
トリガモードは Trigger で行い、 ノーマル、内部トリガ、外部トリガを切り替えることが可能です。 ノーマルモードとは、カメラから常に映像出力される画像を入力するモードの事を言います。 最も基本的な取り込みで、静止した物体の単発取り込みや通常の連続取り込みを行うのに最適です。 移動している物体の単発取り込みは、タイミングを制御するのが難しく、あまり得意ではありません。
内部トリガモードとは、画像入力ボードからトリガ信号をカメラに送り、 そのタイミングでカメラが露光を開始するモードのことを言います。 カメラはトリガモードに設定されていなければなりません。 移動している物体の画像取り込みを得意としていますが、 連続取り込みはフルフレームの速度が出ないためあまり得意ではありません。
外部トリガモードとは、画像入力ボードに対して外部信号(外部センサーなど:TTLレベル)が入ったときに、 カメラに対してトリガ信号を出力し、そのタイミングでカメラが露光を開始するモードのことを言います。 内部トリガは CPU から取り込み開始命令を出すのに対し、外部トリガは外部装置から取り込み開始命令を出す点が違っています。 移動している物体の画像取り込みを得意としていますが、連続取り込みはフルフレームの速度が出ないためあまり得意ではありません。
【内部トリガモード】
取り込み開始命令が呼び出されると、即、最初のトリガ信号がカメラに対して出力されます。 2回目以降のトリガはサイクルタイム設定(TriggerCycleTime) で設定されている値によって、トリガ信号とトリガ信号の間隔が変わってきます。 トリガサイクルタイムについては、使い方に注意が必要です。詳細は下記の「連続取込時のトリガサイクルタイム」参照してください。
【外部トリガモード(設定値:2)】
Trigger=2 を指定した場合、 フレーム毎に外部トリガ信号を入力して連続取り込みを行います。 外部トリガ信号は、タイムアウト時間以内に入力しないとエラーとなります。 タイムアウト時間はカメラ設定ファイル [Base]Timeout で設定可能で、デフォルト5秒となっています。 0 を設定するとタイムアウトなしになります。 タイムアウト時間は、1フレーム単位での最大入力時間の事を言います。
【外部トリガリトライモード(設定値:3)】
Trigger=3 を指定した場合、 最初の取り込み開始は外部トリガ信号を待ち、2フレーム目以降は、 サイクルタイムで指定した時間で画像入力を行います。 外部トリガ信号は、タイムアウト時間以内に入力しないとエラーとなります。 0 を設定するとタイムアウトなしになります。
【連続取込時のトリガサイクルタイム】
取込開始命令(GrabASync(UInt32))が呼び出されると、即、最初のトリガ信号がカメラに対して出力されます。 2回目以降のトリガはサイクルタイム設定(TriggerCycleTime)で出力されます。 エリアカメラの場合、カメラ設定ファイルの[Cameralink]TriggerCycleTimeには、[Base]ExposureTime(露光時間) + 1Frame転送時間をデフォルトで設定しています。 ラインセンサカメラの場合、カメラ設定ファイルの[Cameralink]TriggerCycleTimeには、[Base]ExposureTime(露光時間) + 1Line転送時間をデフォルトで設定しています。 連続取込の内部トリガモード、または外部トリガリトライモードを使用するときは、露光時間(ExposureTime)とサイクルタイム設定TriggerCycleTime)は適切な値に設定する必要があります。 トリガサイクルタイムが短すぎると、画像転送中にトリガが出力され、トリガ信号がカメラ側で無視されてしまう(または、現在取込中の画像に問題が発生してしまう)といった現象が起こってしまいます。 トリガサイクルタイムの特性上、露光時間の設定はトリガサイクルタイム設定よりも小さくなければなりません。 ExposureTime + 1Frame転送時間 < TriggerCycleTime の条件を守って設定してください。
ラインセンサ画像入力:
FVC08 でのラインセンサカメラ画像入力は、1 フレーム単位での単発取り込みと連続取り込みの2種類をサポートしています。
ラインセンサカメラからは 1 ライン単位での画像出力が行われ、設定されたライン数を画像メモリに取り込まれると 1 フレームとします。
単発取り込みとは、カメラから 1 フレーム分入力することです。
連続取り込みは連続で複数フレームの画像を入力することで、基本的にはフレームとフレームの間のライン抜けはありません。連続取り込みでは無限枚数を指定することが可能です。
1 フレームの入力ライン数は、カメラ設定ファイルの [Base] Height の値で設定することが可能です。
この値を変更することによって、1 フレーム最大 65534 ラインまで指定することが可能です。
(値は 2 の倍数で指定してください。
また、大きい画像サイズを指定し、メモリの空き連続容量が少ない場合、メモリロックに失敗する場合があります。)
弊社提供のカメラ設定ファイルでは、[Base] Height の値が比較的小さな値となっていますので、
使用するシステムに合わせて設定してください。
図) フレーム概念
図) ラインセンサ連続取り込み
【ラインセンサにおけるノーマルモードとトリガモード】
「カメラ内部同期モードによる取り込み」
カメラの内部同期モードで画像入力する場合、Trigger に 0 を指定してください。
カメラの内部同期モードでは、一定周期の LVAL にあわせてデータ出力されます。FVC08 は、その LVAL に合わせて画像入力を行います。
「カメラの外部同期モードによる取込(ライン周期モード)」
カメラの外部同期モード(トリガ動作)を使用する場合は、Trigger で 1~3 の値を指定します。
FVC08 から出力されるライントリガ(以下、LT)に合わせて露光を行い画像を転送します。
ライン周期モードでは、LT と LT の間だけ露光が行われます。
エンコーダと組み合わせてラインセンサを使用する場合は、カメラを外部同期モードで使用してください。
「カメラの外部同期モードによる取込(パルス幅モード)」
カメラの外部同期モード(トリガ動作)を使用する場合は、Trigger で 1~3 の値を指定します。
FVC08 から出力されるライントリガ(以下、LT)に合わせて露光を行い画像を転送します。
パルス幅モードでは、LT の Hi(または Low)の期間だけ露光が行われます。(カメラによっては本設定が存在しないものが有ります)
【エンコーダ信号入力】
ラインセンサカメラの外部同期モードでは、FVC08 からライン単位でトリガを出力する必要があります。
トリガ出力の方法は、大きく分けて二つあり、FVC08 から一定周期で出力するモードと、
エンコーダ信号を FVC08 に入力して、エンコーダ信号の間隔を元に FVC08 からトリガ信号を出力する方法があります。
エンコーダ信号を元に LT を出力することで、画像入力対象物の移動速度が変化した場合でも、
検査対象物の移動速度に合わせ画像入力がおこなえます。
「設置例」
FVC08 はエンコーダ信号を A相 B相 の状態で加算、減算を行います。
また、サンプリング速度は A相(1倍、2倍サンプリング)、A相および B相(4倍サンプリング)から選択可能です。
本ボードでは下図のタイミングで CW方向、CCW方向としております。
但し、1倍、2倍サンプリング時は B相の入力を参照しないため CW/CCW 方向の検出が行えません。
CW 方向は、B相が A相より 90°遅延して入力される場合とします。この時カウント値は加算されます。
CCW 方向は、A相が B相より 90°遅延して入力される場合とします。この時カウント値は減算されます。
Z相の検出は、Z相のレベルがHである時に A相の立ち上がりエッジが最初に入ったタイミングになります。
「エンコーダ使用時の注意点」
エンコーダを使用してトリガ出力を行う際、カメラの最低トリガ周期を上回るような早さでトリガ出力を行ってはいけません。
必ずカメラには最低トリガ周期が存在し、最低トリガ周期よりも早い間隔でトリガが入った場合、そのトリガは無効となる場合がほとんどですが、
カメラによっては、正常に動作しなくなる場合もあります。
【絶対位置エンコーダ】
CW方向に取込を行った後、継続してCCW方向の取込を行う際に使用します。
この為、従来のモード(相対エンコーダ・モード)と異なり、エンコーダカウントは画像取込開始時、画像取り込み終了時共に値が保持されています。
絶対位置エンコーダ選択時、StartEncoder()()()()により、絶対位置カウントの開始とし、StopEncoder()()()()、ResetEncoder()()()() で停止をします。
符号付き32bitの絶対位置カウンタの値を超えて変化する信号が入力された場合は、絶対位置カウント値はクリップし、範囲外を示す信号を出力します。
ResetEncoder()()()() を実行することにより、すべてのエンコーダ置カウントをリセットします。
「絶対位置エンコーダ使用時の注意点」
CW方向の取り込みから、継続してCCW方向の取り込みを行う(もしくは、その逆)場合は、絶対位置エンコーダを選択したまま方向を変える際に、
一旦、絶対位置カウントを停止し、比較レジスタ1、比較レジスタ2、および、パルスの方向を設定し、画像取込を開始し、その後、絶対位置カウントを開始する必要があります。
なお、方向切り替え時に、エンコーダからパルスが発生しないことが保証されていれば、絶対位置カウントの停止、開始を操作する必要はありません。
絶対位置エンコーダカウント値は、32bit符号つきのカウンタが使用され、その範囲を超えるエンコーダ・パルスが入力された場合はカウントしません。
ただし、逆のカウントが発生する場合はカウント値が更新されますが、その場合、範囲超えによってカウント値はずれます。
絶対位置エンコーダ選択時は、オーバーフロー・フラグ/アンダーフロー・フラグにより判断できます。
相対位置エンコーダ選択時は、フラグが無効な仕様となっています。
「動作例」
【ライン選択モード】
ライン周期露光のライン・センサー・カメラ用に使用します。
FVC08内蔵のパルス・ジェネレータにより、一定間隔のライン・トリガをCC1等に出力しつつ、エンコーダ一致パルスが発生した次のラインを取り込むという動作を行います。
エリアカメラの場合、ライン選択モードはサポートしておりませんので、ご注意ください。
【外部トリガ入力信号のノイズ除去機能】
FVC08 には外部トリガ入力信号ノイズ除去機能を追加しました。 この機能はカメラINIファイルにアサート時間とネゲート時間を設定することにより設定値以上、 外部トリガ入力信号の状態が安定していればその状態を外部トリガの有効とみなします。 設定値未満の場合、リセットされます。 本機能を使用した場合、その特性上、設定値分の遅延を伴いますのでご注意ください。 カメラ設定ファイル[Cameralink]Assert項目にアサート時間(100ns単位)を、[Cameralink]Negate項目にネゲート時間(100ns単位)を設定してください。 デフォルトはともに0で、0〜65535の範囲で設定可能です。